1. ヒナの飼育環境・必要な物について
文鳥のヒナを飼うには、適切な飼育環境と道具が必要です。雛の健康を保つためには、温度、湿度、清潔さが非常に重要です。
- 温度管理: 文鳥のヒナは体温調節がうまくできません。生後1〜2週間は温度が非常に重要で、28〜30℃程度を保つことが推奨されます。温度計を使用して、常に安定した温度を保つようにしましょう。ヒーターを使用する際は、雛が直接触れないように工夫し、温度が過度に上昇しないように注意が必要です。
- ケージ: 最初は温・湿度管理をしやすいようにプラケースや水槽を使用します。鳥かごの下網を外して飼育する方もいますがヒナには温度管理が難しいため推奨しません。
- 床材: 雛のケージの床には新聞紙や無害なペットシーツ(ハムスターなどで使用するやつ)を使い、清潔を保つことが大切です。文鳥のヒナは掃除が重要なので、定期的に床材を交換しましょう。自分は新聞紙を少し細かく破いてふかふかのベッドを作ることをお勧めします。糞汚れも気付いたときに取りやすいです。
- 餌入れと水入れ: ヒナが食べやすいように、小さな餌入れや水入れ(3週齢頃から)を準備します。水は毎日交換し、清潔に保つことが重要です。餌の交換も定期的に行いましょう。
2. さし餌の作り方
さし餌の作り方:
- さし餌用のヒナ用パウダーフード: ペットショップで販売されている雛専用のパウダーフードを使用します。パウダーフードは成分が調整されており、ヒナに必要な栄養が含まれています。自分で餌を食べれるようになる頃には、さし餌内にアワ玉も追加していきます。
- 水分調整: さし餌はパウダーフードと人肌程度の温水(またはぬるま湯)を使って作ります。パウダーに対して水を少しずつ加えて、液体状に調整します。餌の濃さは、雛の体調に合わせて調整しますが、最初は比較的薄めに作るのが一般的です。餌が冷たくならないように、常に温かい状態で与えることが重要です。
アワ玉も入れる際は最初にアワ玉を熱めの湯に入れておきます。5分程度で軟らかくなってきます。柔らかくなってきたらパウダーフードを投入して餌を作ります。現在はパウダーフードのみでする方も多いですが一部のペットショップでは混合で与えているとのことです。 - 餌の与え方: さし餌を与える際には、専用のスポイトや注射器を使い、雛の口元にそっと入れてあげます。無理に食べさせるのではなく、雛が自分で食べる様子を見守りながら与えましょう。
3. 週齢による飼育方法や餌の与え方
文鳥のヒナは週齢が進むにつれて飼育方法が変わります。週齢ごとの飼育方法と餌の与え方について詳しく見ていきましょう。
生後0~2週(0~14日)
- 餌: この時期は、手動でさし餌を与える必要があります。さし餌は雛専用のパウダーフードを水で溶かして液状にします。1時間に1回、または雛が空腹を示した時に与えます。量が少なすぎると栄養が足りないため、餌をしっかりと与えることが大切です。
- 温度管理: この時期は体温をうまく調整できないため、温度管理が重要です。温かい環境を提供し、28~30℃を保つようにしましょう。
- 体調チェック: 雛が元気に食べているか、便の状態や体調をこまめに確認しましょう。異常があれば早期に獣医に相談しましょう。
生後3~4週(15~28日)
- 餌: さし餌の回数を徐々に減らし、少しずつ固形の餌を与えることができます。さし餌の中にアワ玉を追加し固形物も与えます。また床に少量アワ玉を撒いておき一人餌の練習も開始し、水の容器も入れます。餌を自分で食べるようになると容器に餌を入れて鳥かごに設置しましょう。
- 温度管理: 28〜30℃を少しずつ下げて、25〜28℃程度に保つようにします。ヒナが動き回るようになった場合、温度を下げても問題ないですが、まだ寒い時期や環境では注意が必要です。
- 社会性: ヒナはこの時期に鳴いたり、コミュニケーションを取るようになるため、手乗りをする練習を始めることができます。優しく触れ合いながら信頼関係を築いていきます。
生後5週以降(29日~)
- 餌: この頃になるとさし餌の回数もかなり減ってきます。餌を自分で食べていたり、さし餌をしても食いつきが悪いときは、さし餌の回数を減らすタイミングです。また置いている餌も成鳥用にします。ペレットかシードはまた別の記事で説明します。
- 懐き方: さし餌を減らし、巣立ち準備が進む段階です。この段階は学習期のため毎日触れ合いましょう。また手の上に乗せてさし餌をしてあげてください。
指先やペンなど尖ったものを鳥に向けると威嚇されていると感じます。この時期にそのような関りをしてしまうと懐かないかもしれません。注意してください。 - 飛ぶ練習: 徐々に飛ぶ練習を始めますが、室内での飛び回り方に気をつけ、窓にはカーテンをする、鏡は片づけるなど衝突しないように配慮します。
4. 文鳥のヒナにある代表的な病気の兆候について
ヒナは特に体調が崩れやすいため、早期に病気の兆候を見つけて対応することが重要です。
- 食欲不振: 食欲がない、または餌を食べるのを拒否する場合は、体調に異常があるかもしれません。元気がなく、体重の増加が遅い場合も注意が必要です。
- 便の異常: 便が水っぽい、または異常な色(白色や緑色、黒色)が続く場合、消化不良や感染症の兆候です。
- 羽を膨らませる: 羽を膨らませることは、体調が悪い、寒さを感じている、または病気の兆候である可能性があります。健康管理を見直し、必要であれば獣医に相談してください。
- 呼吸が早く苦しそう: 呼吸が荒く、苦しそうな場合は呼吸器系の病気のサインです。早期に獣医を訪れることが必要です。
文鳥の雛の飼育は非常に繊細で、注意深い管理が必要です。ヒナが健康に育つためには、愛情をもって接し、毎日の観察と関りが欠かせません。これらのポイントを押さえ、ヒナを育てる環境を整えていきましょう。
★よくある質問★
・ヒナのときの餌の容器って何を使用する?
→100均の醤油皿で良いと思います。皿が深いと食べにくいかもしれません。また色が派手だと驚くかもしれません。自分はセリアの鳥が印刷されているものを使用していました!
・さし餌にアワ玉は要りますか?
→実際パウダーフードだけでも良いと思います。栄養価は高いです。しかし「アワ玉の方が良い」「アワ玉だけだとビタミンが足りないからアワ玉+ビタミンで与える」って言う人もいるため一概にこれが正しいとは言えないです。自分は雛のときの、餌練習はアワ玉の方が栄養取れるし、折角買うならさし餌に混ぜようって感じです。自分がお迎えしたペットショップでは実際混ぜて与えていました。
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